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LOGOSメールマガジン VOL.925 「日本のアミューズメントを世界に、の動き」

さて、今回は久しぶりにオンラインパチンコを彷彿させる動きを取り上げたい。

まず、これまでの動きをまとめると、Net IB News202099日に「オンラインパチンコ『爆PACHI』始動、法定通貨との交換も可能」と伝えた。記事によると、フィリアウェルスエンターテイメントという会社が、次世代型ワールドオンラインゲーム市場「GORAKUWORLD」内にオリジナル・オンライン爆裂パチンコ&パチスロサイト「爆PACHI」を導入するとのことであった。しかも、「日本の大衆娯楽として依然根強い人気を誇るパチンコ・パチスロを、オンラインゲームとして世界中で楽しめるようにすることで、日本の娯楽文化を世界に広めること」を目的にした導入と伝えられていた。

しかしながら、同年121日付のNet IB Newsは、この『爆PACHI』が『GORAPACHI』に名前を変え、1127日からサービスをスタートさせたことを伝えた。その記事によると、前述の会社のコンサルティング先であるセーシェル共和国法人GORAKU WORLD SP Ltd.CHAO代表による次世代型ワールドオンラインゲーム市場『GORAKUWORLDMARKET』となっており、「日本のパチンコ・パチスロではなく、日本娯楽『GORAPACHI』ゲームとして世界中にPRすることで認知度向上、新規海外ファンの開拓が狙い」「我々は、日本人を対象としておりません。日本人には本場のパチンコホールがあります。『GORAPACHI』ゲームは日本文化が好きな世界中のゲームファンのためにスタートします」とスタンスを変えてきた。その後、メディアで続報は確認されていない。

そのような背景で、202199日に株式会社ProjectA(東京都墨田区、代表取締役・下永大氏)という日本の企業が、「ProjectA100%子会社である大永科技(深圳)有限公司が深圳前海株式取引センターにて店頭公開」とのプレスリリースを発出した。

リリースによると、同社の100%子会社である大永科技(深圳)有限公司(深圳市福田区、代表取締役・陳書威氏)が、2021816日に深圳前海株式取引センター(OTC登録番号:681604)にて店頭公開したという。なお、大永科技(深圳)有限公司はAIによる分析・ソフトウェア等のシステム開発事業とオンラインゲームの企画・開発、それらを提供するプラットフォームの運営を中心としたオンラインアミューズメント事業を展開しており、<「深圳発、日本のアミューズメントを世界に」をコンセプトに、AI技術や仮想通貨を使った新しいアミューズメントサービスの形を提案してまいります>としている。

ちなみにプレスリリースでは、株式会社ProjectAの本社所在地 は東京都墨田区緑4-24-16-801。事業内容は、仮想通貨を利用したゲームコンテンツ及びプラットフォームの開発、 公営ギャンブル向けシミュレーションソフトの開発、IoTリアルタイムスロット遊技システムの開発、台湾向けオリジナルスロットの開発及び販売、海外向けオンラインスロット(プラットフォーム&ゲームコンテンツ等)の開発・保守・メンテナンス、日本国内向けオリジナルパチスロマシンの開発、となっている。

さて、遊技業界では2018年、プレイヤーが遠隔操作でパチスロを遊技する、IoTエンターテインメントの「アミュライブ」が登場。アミュライブは元ウィンネットテクノロジー株式会社代表の原田宏一氏が手掛けるなか、遊技業界でもそのアイデアは注目された。ただ、オンラインでの遊技の可能性を模索するものではあったが、版権の問題等で機種ラインアップが貧弱にならざるを得ず、景品との交換もできない背景で2019年秋にサービスを終了している。前出のProjectAの下永代表は、原田氏のウィンネットテクノロジーで開発を担当し、その後ハイライツ・エンタテインメントでパチスロ機の開発に携わっていたと記憶しているが、プレスリリースに<「深圳発、日本のアミューズメントを世界に」をコンセプトに、AI技術や仮想通貨を使った新しいアミューズメントサービスの形を提案してまいります>とあるなか、日本では成就しなかったオンラインパチンコ・パチスロを、中国を拠点に世界に発信していくのだろうか。

ネットでは、オンラインギャンブルの1つとしてパチンコ機やパチスロ機のゲーム性が提供されている。リアルでは遊技機も遊技環境も射幸性の制限が掛けられた範疇で楽しむのが通常。しかし、オンラインの場でギャンブルの扱いとなると、その射幸性に制限はかからない。そこでの楽しみ方は、いわゆる「日本の大衆娯楽、パチンコ・パチスロ」とは似て非なるものだ。つまり、ゲーム性は提供できても娯楽文化は提供できない。

パチンコ・パチスロという遊びは、人と人との触れ合いも含めてリアルだからこそ面白いのは事実だ。だが一方で、景品が獲得できなくともゲームとして楽しんでいる層もいるなか、遊び方の選択肢を広げるという意味合いで、一般景品の提供に限定した形でのオンラインパチンコの実現なども視野に入れる必要性は感じられる。

とまれ、世界の人々に「パチンコ・パチスロはギャンブル」という誤った概念が定着する前に、業界として、射幸性が適度に制限された大衆娯楽の面白さを広く安全に伝える可能性も模索したいところだ。

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